ベストなタイミングで両替・送金するにはどうすればいい?

外国送金や外貨両替をする際、気になるのが為替レート。ニュース等で為替相場を見て一喜一憂される方もいらっしゃると思います。今回は、為替相場の変動という観点から両替の最適のタイミングについて考えたいと思います。

最初にがっかりさせて申し訳ありませんが、将来の為替レートを正しく予想し最適のタイミングを計ることは極めて難しく不可能に近いと考えます。

これには、新聞やネット等のニュースでアナリストと呼ばれる専門家が為替を予想していることから反論があるかもしれません。彼らは確かに予想はしていますが、かならずしもいつも正しく予想しているわけではありません。また、彼らの予想が正しいとしても日常の両替や送金にはあまり役に立ちません。

専門家の予想は大抵の場合、数か月から1年後という長期的なものとなります。一方、私たちが両替や送金をするときは、大抵、明日や来週、長くても1か月後という短期のもの求めます。

すると、今度はトレーダーのように為替取引で利益を得ている人たちは高い確率で正しく予想しているだろうとまた反論が出てきそうです。たしかに、彼らはアナリストとは異なり数分から数日後の相場の動きを予想しているという点でアナリストの予想よりは役に立ちそうです。しかしながら、実はトレードは勝率が5割なくても成功できると聞けば驚かれるでしょうか(注:成功するのが簡単という意味ではありません。)。つまり、多くのお金を稼ぐトレーダーでも5割あるいはそれ以上予想を外しているかもしれないのです。こうなると、彼らの予想もそれほどあてにはなりません。

また、最近ではAI技術の進歩に関するニュースを耳しない日はありませんが、現在のAI技術をもってしても常に正しく予想することは困難と考えられています。このように、為替相場の動向を常に正しく言い当てることは大変難しく、為替を予想して両替や送金のベストタイミングを計ることをわたしたちは諦めたほうがよさそうなことが分かります。

ここからは、あくまで筆者個人の経験からのお話です。データや科学的な裏付けのある話ではありませんので、参考程度にお読みいただければと思います。

筆者はこれまで17年以上この仕事に携わり、お客様の外国送金や外貨両替のお手伝いをしてきました。よくあるお客様からの問い合わせのひとつが、今両替すべきかあるいは待つべきかというものです。為替の予想が困難であることは私にとっても同じこと。現在どのような要因で相場で動いているかの説明にとどめ、明確なアドバイスは差し控えています。この時、直ぐにお取引をする方と、有利な状況になることを期待してお待ちなる方がいらっしゃるのですが、私の経験では直ぐに両替したお客様のほうが有利なレートで両替をされている印象です。お待ちになった結果相場が思惑とは逆方向に動き、結局悪いレートでの両替しなければならなくなり後悔される方が多いのです。

お客様が私たちにアドバイスをお求めになるのは、大抵は相場が比較的良いときです。レートが良いのであれば、すぐに取引すればよいのですが、後になってレートがさらに良くなりあの時両替しなければよかったと後悔もしたくないのです。

お待ちになる心理は良く理解できますし、私自身が同じ状況であればすぐに両替を決断できないかもしれません。両替する金額が大きければなおさらその決断は難しくなるでしょう。しかし、忘れていけないのが為替は予想は非常に困難という事実です。この経験から皆様にアドバイスできることは、あまり「欲張らない」ことです。現在の相場があまりに悪いのであれば、相場の好転をお待ちになるのは自然なことでしょう。しかし、相場が少しでも有利と考えられる時は、あまりお待ちにならず直ぐに両替してしまい、その後はレートがどうなるか気にしないのがよいと思います。

First Eastern FXでは、16年以上の業界経験のあるカスタマーディーラーがお客様の外国送金をサポートしております。日本からの送金でお困りの際はご相談くださいませ。

山田 悟
オーストラリアへ移住して以来、一貫して外国為替業務に従事。前職では、中華系外国為替専門金融機関で16年間、日本部門の責任者およびカスタマーディーラーとして多くの在豪邦人の個人・法人顧客の外国送金や外貨両替を支援。2022年からFirst Eastern FX日本デスクのカスタマーディーラーを担当。趣味はプログラミング、レコード鑑賞、ベースを弾くこと。
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